和牛オーナー制度で約4200億円の出資金を集めて、一昨年8月に経営破綻した「安愚楽(あぐら)牧場」への出資を、経済評論家時代の海江田氏が頻繁に勧めていたとして、一部被害者が損害賠償を求めて東京簡裁に民事調停を申し立てているとのことです。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00240758.html
ああ、恥ずかしい。
海江田氏を信じた?自分ではウラを取りもしないで?
海江田氏の責任を追求している人は、今まで儲かった利益の一部を海江田氏に還元したことがあるのだろうか?
なぜ日本人は、儲かったら自分のもので、損したら他人が悪いという発想をするのだろうか。
海江田氏が記事を書いたのは20年以上も前だそうだが、当時は本当に安定的な商品だったのかもしれない。
しかし、安愚楽牧場の経営にタッチしているわけではないので、20年後にどうなるかなんてわかるはずもない。(わかれば神ですね)
評論家や講演家が、スポンサーからお金をもらってその企業に有利な情報を発信するのは当然のことだ。
また、企業の広告塔になることは、彼らの仕事の一部でもある。それも当然のことだ。
モデルや芸能人が出ているテレビCMを見て買った育毛剤で、髪が生えてこないからと、そのタレントを訴える人はいるだろうか。
もし海江田氏が「元本保証」を口にしたのが事実だとしたら、それは彼に投資リテラシーがないのだということを投資家も見抜かなくてはならない。
国や金融機関が保証する金融商品以外は原則として元本保証はうたえない。
元本保全性の強い商品でも「元本確保型」と言うはずだから。
海江田氏を信用したのは投資家自身であり、お金を振り込んだのも投資家自身。
その投資家も、20年にわたって配当やら牛肉のプレゼントをもらい続けてきたのだろう。
それこそ自己責任ではないだろうか。
牛は生き物だから、いろんな環境変化の影響を受けるであろうということは、誰でもわかるはず。
それを自ら考えることを放棄して、他人に責任を押し付けて、自分のお金だけは回収したいという自己中心的な発想は、なんとかならないものだろうか。
もちろん、怒りのやり場がないという気持ちはわかるが、他人を責めるより反省材料として、将来より有望な投資対象を見つけるきっかけにしてもらいたいものだ。
訴訟なんてやっているお金も時間ももったいない。
何より、「自分は考える力がない能なしです」ということを自ら証明するようなもので、恥ずかしい行為のひとつだと感じる。
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