2012年01月09日

著作権保護とは何が保護されることか?

東野圭吾さんら作家7名がスキャン代行業者2社を提訴――その意図
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1112/20/news100.html

という記事があったけど、現時点では、スキャン代行が著作権侵害だろうとなかろうと、実害はそう大きくないと思う。

なんとかしてほしいのは、スキャン代行よりもむしろ図書館だと感じている。
最近の図書館は、ビジネス書も文芸書も、最新刊を即座に仕入れている。
図書館によっては、売れ筋は10冊以上在庫があり、それぞれ数十人から百人以上の待ちができている。

当然この人たちはお金を1円も払うことなく読めるから、書店では買わない。
つまり、出版物の市場縮小に貢献していることになる。

これこそ、出版社や著作者の実損であり、税金を使った民業圧迫ではないだろうか。

本来の図書館(市民図書館)の役割とは何か?
書店では買えない絶版本や、個人では買えない希少性のある本を中心に、市民の調査研究に役立つ書物を揃えることでないか。
少なくとも、書店に行けば買えるようなトレンド本を扱うことではない、というのが自分の考え。

「あまねく市民に文化教養サービスを」「低所得者にも気軽に書物に触れる機会の提供を」という声もあるかもしれないが、きっとそんな人も携帯電話やテレビくらいは持っているのだろう。

つまり、「本を買うお金がない」のではなく、「本に対する優先順位が低い」だけということであり、高尚な意義は単なる建前論のような気がする。

スキャン代行業者をスケープゴートにして、仮に彼らの存在がなくなっても、実はあまりメリットはない。

著作者の権利保護とはいったい何が実現されることなのか、そもそも論を考えなくてはいけない。

そして我々著作権者は、もっと売れる、もっと良いコンテンツを提供できるよう、努力しなければならない。難しいけど・苦笑

posted by 午堂登紀雄 at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 午堂登紀雄の独断と偏見 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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