2010年01月21日

キンドル読書術

アマゾンのkindle(キンドル)が売れていて、クーリエジャポン2010年2月号によると、アメリカでは読書量の増えた人が多いらしい。
特筆すべきは、従来はあまり本を読まないとされた、50代や60代の客層の購買が多いそうだ。

米大手書店のバーンズ&ノーブルが発売したブックリーダー「nook(ヌック)」も、発売と同時に膨大な注文があり、発売日になっても発送できなかったらしい。もちろん店頭販売用の在庫は確保できず、モックアップを飾るしかない、というほどの人気だそうだ。

やはり多くの人が指摘するとおり、市場規模が縮小傾向にある出版業界の救世主になるかもしれない。

誰がおいしいところを持っていくのか
ただ問題は、そうした動きを出版業界以外の企業が仕掛けそうだということだ。
出版業界は全体的に冷ややかな見方、あるいは無関心、といったふうで、結構ヤバイ。

ここはプライドを捨てて、今からダウンロード販売、携帯ブックリーダー対応商品制作の準備に入ったほうがよいのではないか。

でなければ、他の企業においしいところだけ持っていかれて、出版社は細々とコンテンツを提供するだけの斜陽産業になってしまいかねない。

ヤフーに新聞記事を提供する新聞社に支払われるライセンスフィーは、50万円とか破格値だそうだ。これは当初、新聞業界はポータルサイトをなめていた、と捉えることができる。

そうならないためにも、出版社が先陣を切って、ダウンロード対応を進展させるべきではないか。
そうやって既存のビジネスモデルを自社で破壊するほどの取り組みが求められる時代かもしれない。


翻って、個人としてはどう対応を考えるべきか。
それはやはり、文明の利器は徹底的に使い倒すことだろう。

たとえばキンドルの良さは、通信費がかからないとか、軽くて薄くて携帯に便利とか、驚くほど文字がくっきりきれいとか、書籍の値段が安いとかが本質ではない。
それは消費者の感じることであって、ビジネスパーソンが注目する点ではないように思う。


オリジナルテキストの制作
もう付箋を貼ったり、重要なところに線を引いたり、ページの端を折ったりする必要がなくなる。

ハイライト機能によって、線を引ける。線を引いたところだけを集約して、オリジナルポイント集を作ることができる(しかも前後の文脈も表示してくれる)。これらを印刷してテキストをつくることができる。これを読み上げ機能で聞くオーディオブックにすることができる。

検索機能もあるので、キーワードを探すこともできる。思いついた言葉を書き込むことができる(ノート貼り付け)。もちろんこれもあとでまとめて表示させることもできる。


英語学習ツール
現在、キンドルは英語版だけなのだが、英語学習に使える。
単語にカーソルを置いただけで、自動的に意味を表示してくれる。
Text to speech機能によって、英文を読み上げてくれるため、ヒアリング学習ができる。
暗記したいフレーズだけを集めて、これもオリジナル表現集を作ることができる。

という感じで、技術が進化すれば、今までできなかったこと、できたけど手間がかかっていたことが、可能になる。あるいは短時間でできるようになる。

こうした文明の利器を使いこなさない手はないでしょう。
posted by 午堂登紀雄 at 11:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 午堂登紀雄の独断と偏見 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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