2021年11月30日

想定外を想定内に置く発想法

出典「独断力〜他人の言うことは聞かない方がうまくいく」より
独断力 他人の言うことは聞かない方がうまくいく - 午堂 登紀雄
独断力 他人の言うことは聞かない方がうまくいく - 午堂 登紀雄

たとえば近い将来、首都直下型地震や南海トラフ地震は高い確率で起こると言われていますし、富士山の大噴火という可能性も指摘されています。
そうした地震・津波・洪水などによって命を落とす危険、住まいを失う危険、仕事を失う可能性は十分にあります。

そのため自宅は地震に備え、構造は重量鉄骨で地盤改良にお金をかけましたし、水害も考慮し火災保険はフル補償をつけています。
その自宅の新築時、水や食糧などの災害備蓄を補完するためのストレージ(倉庫)を最初から設計しました。それら在庫は約3か月分あり、仮に被災して救助がなかなか来なかったとしても生き延びられるように、という考えです。

屋根につけている太陽光発電システムには自立運転機能があり、電気が止まっても日中は(晴れていれば)家電を使えます。
車は雨でも雪でもスリップしにくいよう4輪駆動車で、前後にドラレコを設置し、信号のない交差点では死角用フロントカメラで確認するほどです。その車の中にも非常用懐中電灯を備え付けています。

富士山の噴火なんて起こらないだろうと感じるかもしれませんが、ありえないと思っていたことが起こる時代です。
富士山が噴火すれば、静電気を帯びた火山灰が首都圏に降り注ぎ、精密機械の内部に入り込んでショートさせ、ほとんどの電子機器が止まり首都機能を喪失させて大混乱が起きると言われています。

変電所もダウンし電気も止まって携帯基地局のバッテリーも3〜4日で尽き、震災時に有効だったと言われたツイッターなどSNSすらつながらなくなるかもしれない。

道路もスリップして車が走れず、海外に逃げたくても飛行機も飛べない。噴煙と火山灰で家から一歩も出られない。
物流が止まり、災害援助も遅れ、誰とも連絡が取れず、状況がまったく把握できず、なすすべもなく茫然と立ち尽くすしかない状況に陥る可能性は十分にあります。

富士山が噴火して首都圏に降灰が始まるのが1〜2日後と言われています。
そもそも関東平野、関東ローム層は火山灰でできていますから、噴火すれば関東を覆うのは間違いないでしょう。
風の向き(季節)や風の強さにもよりますが、私が住んでいる千葉県北西部は2日目以降くらいのようです。

この間に逃げるかとどまるかを判断しないといけないわけで、飛行機はすぐに止まると想定されるため私はおそらく車で逃げると思いますが、問題は道路の渋滞です。

同じように考える人が大移動を始めるでしょうから、東北道や関越道、主要幹線道路は大渋滞する可能性があります。
東海道新幹線は止まり、東名高速も通行止めになるだろうから、実家がある岡山にはおそらく行けない。(中央道は動くか?いや、みな迂回するからやはり大渋滞か)
すぐに荷物をまとめ、子どもたちを保育園・小学校でピックアップし(都内に頻繁に出かけるヨメはこのときどこにいる?笑)、ガソリン満タンにして出発。

着替えなどはなくても現地調達すればいいので、スマホとパソコン、クレジットカードさえあればいい。
高速道路上で渋滞にはまったら抜け出せないので、行けるところまで高速で、渋滞手前で下りて一般道で行く。
関越道は東京方面から大挙としてやってきそうだから、ウチから行くなら東北道から北関東道へ、そこから関越道に向かうか上信越道に向かうか、渋滞情報を見ながら判断ということになりそう。

東京電力管内は大停電でしょうから、東北電力管内の福島県、中部電力管内の長野県、あるいは日本海側に抜けて新潟県か。
そこで値段の安いビジネスホテルを予約し、しばらく様子を見る。
復旧までどのくらいかかるのでしょうか。

一方、これがもし首都直下型地震であれば、車で逃げるのは悪手になりそうな気がします。どこで道路が寸断しているか、あるいは液状化して通れなくなっているかわからないからです。あるいはがれきや破片でタイヤがパンクするかもしれない。
だから大規模地震の場合は家族を集めて自宅にとどまる、でしょうか。

大規模な地震なら電気・ガス・水道の復旧には1週間以上かかると思います。2019年の台風15号で千葉の房総地域はそのくらいかかりましたから、それ以上でしょう。
阪神淡路大震災、東日本大震災も、熊本地震も、日本全体で見れば局地的ですから、すぐに外から支援が来る。
しかし首都圏3,500万人(南は横浜市、北は大宮市、東は千葉市まで)というのはあまりに規模が大きすぎて、いったいいつになれば支援が来るか不透明です。

そこで前述の通りわが家では、水は3か月分ほどの備蓄、食料は1週間ほどの備蓄があります。
電気は屋根に設置した太陽光があり、自立運転モードに切り替えればAC電源として使えます。
これでスマホ・PCの充電はできる。
しかし200Vのエアコンはさすがに動かないから、冬はなんとかしのげても、真夏ならかなりしんどい。

大規模な商業施設やホテルなどは自家発電設備を持っているとは思いますが、それも数日程度しか持たないでしょう。
それに、道路の状況がわからずすぐに移動は良くないので、夏は車のエアコンでしのぎながら耐えるしかなさそうです。
そのためにも、ガソリンタンクは半分を切ったら補給するようにしています。

という感じで、最悪の事態すら「想定内」にしておけば、「やっぱりそう来たか」と心の受け入れ態勢ができているので、比較的冷静に対処できるのではないかと考えています。
posted by 午堂登紀雄 at 11:43| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする